PDCAと逆算思考

はじめに

マーケティングにおいて、その施策は世の中にあまりにも多くの手法が紹介されているため、
それぞれの事業の特徴に合わせた施策を選択するのが難しいと感じる方は多いのではないでしょうか。
だからこそ、仮説と検証を繰り返す=PDCAを回すということが大切です。
これは、マーケティングに限らず業務一般に通じることでもあるでしょう。
今回は、マーケティングの施策を最適化していく中で最も重要な「検証」を念頭に置いて、
集客から実施までのフローをどのように検討するかということについて、
つまり、達成したい目標から逆算してどのように施策を最適化していくかということについて記します。

ポイント
  1. PDCAとは何か
  2. PDCAの実践例

1. PDCAとは何か

PDCAとは、「Plan, Do, Check, Action」のそれぞれの頭文字を取っています。
つまり、計画して、実施して、検証して、改善するということを繰り返していくということです。

このPDCAにおいて最も重要なのが「Check」です。計画して実施した施策が、成功だったのか失敗だったのかを評価し、
その要因を分析するというのが「Check」であるわけですが、この検証作業がないと次の改善案が見つかりません。
それだけでなく、適切な検証作業を経ないと、適切な改善案が見つかりません。

これらのことから、何を「Check」するのかということが大切になります。

2. PDCAの実践例

web上での集客施策を例に、PDCAを具体的に検討してみましょう。

まず整理するのは、自分あるいは自社がどんなメディアを持っているかです。
一般的にはホームページ、サービス紹介に特化したサイト、SNSなどが考えられますが、
これらをどのように活用するかは、そのゴールから考えます。

例えば、webサイトからの見込み客=リードを毎月10件獲得することがゴールであるとしましょう。
現状が仮に毎月5件だとすると、倍増させる必要があるわけです。この場合に検証し得る指標として、
①広告のクリック数、②広告のクリック単価、③広告からの流入数、④流入後のwebサイトにおける直帰率、
⑤webサイトに置けるコンバージョン数(あるいはコンバージョン率)などが挙げられると思います。
ゴールが見込み客の倍増であるとすると、どんな指標を「Check」するかと良いでしょうか。

まず、上記①~⑤の指標は大きく2つに分類することができます。
①~③は広告運用における指標であり、④と⑤はwebサイトのUI / UXの指標です。

次に、因果関係で整理していきます。
つまり、上記①~③の指標が改善されると、見込み客は倍増するか。
④と⑤の指標が改善されると、見込み客は倍増するか。

広告運用の指標が改善したとしても、その受け皿としてのwebサイトのUI / UXに問題があると、
④と⑤の指標が改善されないわけですから、ゴールである見込み客の倍増には多くの広告予算が必要になってしまいます。
予算に余裕があればそれでもいいかもしれませんが、限りがある場合がほとんどでしょう。
そんな予算に限りがあるという制約の中で、いかにゴールに到達するかということを考える必要があります。

したがって、まずは上記④と⑤の指標についてモニタリングし、
webサイトのUI / UXが適切かどうかを検証していくことが最優先ということになります。
そしてもしこのwebサイトがボトルネックになっているとしたら、
施策としてwebサイトの改修をするということになります。

まとめ

繰り返しになりますが、PDCAにおいて最も大切なのは「検証」です。
実施しようとする施策が成功か失敗かをどのように判断するか、
その基準を設ける=課題は何か=ゴールということを明らかにし、逆算するということです。
どんな施策をするべきかを考えるということは、
どんなゴールにいつまでにたどり着きたいかを明確にした上で検討するわけです。
PDCAを前提とすると、論理的に「失敗」というものは存在しません。
失敗があるとすれば、それは失敗の原因を分析してどう改善をするか検討しないことでしょう。
何度も失敗し、試行錯誤を繰り返していくことは、個人的にはマーケティングの面白いところであると感じています。
失敗と前向きに付き合っていきたいですね。

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